城崎綴り
但馬牛と在来種
2019/12/21
但馬地方では牛が古来から飼育され、続日本紀には、「耕運、輓運、食用に適す」とあります。
明治時代に牛肉文化が広まると、但馬牛の牛肉が神戸肉(神戸ビーフ)としても注目されるようになりましたが、品種改良のために外国種との交配が進み、良牛を生み出す純血種が姿を消すという危機をむかえました。
しかし、絶滅したと思われた在来の純血種が、美方郡香美町小代区の最奥にある小さな集落に奇跡的に四頭だけ生き残っていました。
現在の但馬牛はすべて、この奇跡の四頭の子孫です。
また、但東町で栽培されている赤花蕎麦は古来より生育する貴重な蕎麦の在来種です。
自然の豊かな但馬地方には日本古来の品種が脈々と受け継がれているのです。