千年のときが息づく温泉街

1300年も昔から、温泉の郷として親しまれてきた城崎温泉。

古くは観光地というよりも、温泉の効能によって体を整え、療養をおこなう湯治場（とうじば）として知られていました。


そんな名残を今に伝えるのが、浴衣と下駄で７つの温泉をめぐる「外湯めぐり」です。

カランコロンと心地よく下駄の音を響かせて、ゆたかな歴史を感じさせてくれる町並みを歩いていると、どこか懐かしい、古き良き日本の景色を垣間見ることができます。


日々の喧騒から遠く離れ、小川のせせらぎや木の葉のささめく音に耳を済ませ、心地よくゆったりとした時間を過ごすのも、この街ならではの楽しみのひとつ。

深い山々に囲まれたこの街は、夜明けから日没まで、いくつもの表情を見せてくれます。

朝霧につつまれた夜明けの静寂とともに体と心を清めたり、常夜灯のやさしい灯火と心地よい夜風を感じながら露天につかったり、商店街を下駄でまわって名産品との出会いを楽しんだり、風を感じながら夕焼けに染まる海岸線を眺めるのもまた一興です。


ゆたかな自然と歴史が、千年のときを超えて息づく城崎温泉街。ここにしかない贅沢な時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。